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STANDARD MAGAZINE

河村たかし

「あなたのスタンダードはなんですか?」

そんな問いかけを様々な「人」に投げかけ、話を聞き、

あなた自身のスタンダードについて考えて欲しいと言う想いからスタートした、Taikin’about STANDARD.

STANDARD MAGAZINEを日本の中心である東京ではなく、地方から発信するにあたり、

“街の仕組みに関わる「大人」の話を聞いてみたい”ずっとそんな事を考えていた。

2012年8月29日。名古屋市役所にて現名古屋市長、河村たかし氏(以下K)とSTNDMGZN編集部、千原誠(以下C)、山本雄平(以下Y)が集い実現したこの対談。

街の「仕組みを作る人」のSTANDARDにフォーカスをあて、「僕らのスタンダード」がどうあるべきかを考えるきっかけになればと思う。僕らの住むこの街にも歴史があり、今があり、そして未来がある。あなたが暮らす街もまた例外ではない。

なんて、、、前置きはともかく、ぶっちゃけ堅苦しい事は抜きで自分たちの住むこの街はどうだろう?なんて振り返ってみると以外にそこに面白い事が待っているのかもしれない。 僕たちは今名古屋に暮らし、名古屋で生活をしている。仕事もしている。結婚をして子供がいたり、学校に通っていたり、色々なライフスタイルがある。

そんな「この大いなる田舎=名古屋」の市長。 何を考えている人なのか。 どんな人なのか。 若者の選挙離れ、政治離れが問題視される昨今。 僕たちはちゃんと自分たちが生きる地域の事を知ってみてもいいかもしれない。

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Y僕が専門学校で講義をした時や大学生と話をしていて「卒業後どうするの?」と言う質問を投げかけた時に8割位の生徒が「東京に行きたい」「海外に行きたい」と。
実際には全員が行かないにしても、それくらいの声を聞きます。「名古屋を出たい」と。

K:そんな状況かね、今。うーん、、、。

Yもしかしたらその事自体は決して悪い事ではなくて、夢や希望を持って言っている事ではあると思うんですけど、僕自身がそこに凄く危機感を感じてしまって、、、
このままでは名古屋に若者がいなくなってしまうんではないかと思ってしまって。政策として名古屋市では若者や学生に対してどんな取り組みがされているのでしょうか?

K働きかけは色々しとるよ。名古屋には学生が約12万人おるんだわ。
だでよ、学生にもテレビ塔を使ってイベントとか学祭とかやって貰える様に、そういった取り組みとか市がバックアップしてやっとるよ。
*名古屋市では2012年4月より、学生の新たな活動拠点NAGOYA学生キャンパス「ナゴ校」を開校し、学生と一緒になって名古屋の魅力と活力向上に取り組んでいる。開校に先立って行われた2012年4月23日の記者会見において、名古屋市では「ナゴ校」に参加する学生に対して、「名古屋テレビ塔」の一部の会議室を無償で貸し出すと発表している。記者会見にて河村氏は「テレビ塔を「学生の聖地」にしたい、自由な発想で活用して欲しい」と呼びかけている。

Kまぁ飲んだり食ったりして騒いでってちょーと。立派になってちょーと。そう思うんだわ。あんたらが元気じゃなきゃいかん、と。

C先ほどの話を踏まえると、この街の課題は何だと思われますか?

K:面白みを出さな。面白くないという事だわ。お笑いや銀映なんかでも今無いでしょ。あんたらも知っとるでしょ?ああいうのが大切なんだわ。

Cそういった場所や環境もアートやカルチャーですからね、昔は世界博があってそこにはヌードハウスがあって。そっからスターが出てったりしたそうですね。そういったものが名古屋で言う、「面白み」って意味での課題ではありますよね。他の地域から見ても「面白い」って思ってもらえるようなもの。それが結局名古屋の人達から見ても面白いものだったりすると思うんですよね。

Kその面白みをしっかりと「出す」ことだわな。大切なのは。出す。それだわな。あるにはあるんだでよ。出さないと。

ktyc

 

Kワシも若作りしとるけどもう63でよ、まあもうすぐあの世に行かなしゃーないわなぁ。

C:まだ早いです!笑

Yまだ早い!笑

K55までは不死身だと思っとったけどよ、やっぱ不死身はないな、人間は。それは分かってきた。
まあ、そうなるとあんたら若い世代にバトンタッチせなあかんなと思っとる。
日本をぶっ壊すか、大きく育てるかはわからんけど、「立派」になってちょーよって。
「立派」というのは「立」つ「派」と書くんだけど、これは仏教の用語で「派」を「立てる」と言う事なんだわ。単なる優秀な人と言う事ではなくて一派を立てる。よその人はこう言っているけど「俺はこうだ」と言う事で。それが立派と言う事だと思うんだわ。
英語で言えば「Be outstanding」目立つ様に立てと。その方が面白みがあるぞと。

Y:それは凄くメッセージになりますね。

K自分がこうだ!というモノを作ってみろと。ワシみたいにやると苦労が多いからなるべく上手に生きた方が楽なんだけどね。

一同:笑

Kその位の気持ちで「派」を「立てる」と。どうせ何かやるならそれくらいやらな。

tkk

 

—あなたにとってのスタンダードとは?

K色々考え方はあると思うけど、例えば女に振られた位は何でも無い。「何言っとるんだ」と。「思う様にいかなんだ」だけなんだわ(笑)
それは冗談だけど、例えばアウシュヴィッツ収容所に行くユダヤの人達は「絶対的絶望」というモノがあったと思う。
「絶対的絶望」と言うのは「行くも死」「帰るも死」という事。行けばガス室、戻れば銃殺ですから。
良い例えではないかも知れないけど、それに比べればどれだけ幸せな事かと。でしょ?大変な事は沢山あると思います。

例えば何かの店をやろうと思って開店したけど、お客さんが来なくておかぁちゃんにぼろっかす言われて離婚せならんとかよ。そんで子供もおったら大変ですけど。それはまだ生きる術があるから。なんとかなる。

ただ、「自分が思う様 に人生は簡単に上手くはいかないんだ」と。それだけだと言う事ですわ。
アウシュヴィッツへ行くユダヤの人達の事を思えばどれだけ幸せかと。チャンスは十分にあると。まあ、ちょっと大げさではありますけどね。自分はいつもそう思ってますよ。

C何かに窮したらそう思う様にしているんですか?
Kそう。だってそれらは大概が「絶対的絶望」では無い訳だから。たかが知れてると思うんですよ。
Cそうですね。「絶対的絶望」を考えたら、今の自分達は本当に平和で幸せで、何だってできるくらいの環境ですよね。
Kだでよ、ほんと、皆立派になってちょーよ。ビーアウトスタンディングですわ。

Y2011年3月11日東北地方の震災の後、色んな人や企業も含めて、日本が大きく「変わった事がある」と感じています。あれから変わってしまった事、本当は変えたくないと思っていて変わってしまった事、もしくは逆に変わりそうだったけど残さなければいけないと思った事などはありますか?

K何より震災で一番大きかったのは東北の皆さんの悲しみだと思う。
たしかその時自分は減税日本とか、わーっとやっとった時で3月11日が震災で3月13日が名古屋の市会議員のリコールによる選挙の予定だったんだわ。一番感じたのは、国民の皆さんの気持ちが内向きにぐっとなっちゃった事。自分の本にも書いてあるけど、春日井で演説でしゃべとった時ですわ。

あるオジさんが声をかけてきて「おい河村君、何が減税だ。東北でこんなに苦しんでいる時に増税してでも皆で送らないといけないんじゃないか?」と言われたんですわ。

だから、「それは違いますよ。こういう苦しい時にこそ税金を減らして経済を盛り上げよう」と。震災とか飢饉とか人々が苦しんどる時は年貢を下げるのが普通ですよ政治っちゅーのは。大切なのはなんなのか。って事をちゃんと考えて生きていかなければいけない。そう思っとります。

C市として通常の復興支援以外に何かされている事はありますか?

K:名古屋は陸前高田市に別個に支援しています。これは市の職員が言い出した事なんです。通常こう言った時は国が割振りをするんです。もちろん割振り分もやっていますよ。

そんな中市の職員から自らも宿舎を探して「ミニ市役所みたいなモノを作ってどこかに集中して応援に行きましょう」との提案がありました。その後、名古屋市民や企業、陸前高田市を応援する皆様からの寄付や協力により、現地の中学生を名古屋に招待できました。皆喜んでくれて空港から帰る時には涙をこぼしてくれるんだわ。
まあ、人生辛いことばかりだけどたまには良い事だってあるよと、皆さん大きくなって60歳過ぎて孫でも出来たら名古屋へちょろっと寄って「サンキューベリーマッチ」位言ってもらえたら名古屋の人も喜ぶで、皆立派になってちょーよって思っとる。立派。

そう立派になって欲しいんだわ。

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